公害問題がクローズアップされるようになった1970年代、大阪工場では、火災事故やガスの流出事故が発生し、また工場排水に対する規制が強化されるなど、存続が問われるほどの危機に陥りました。ダイトーケミックスではその対策として、製品の研究開発業務の大半を中断し、約8割の技術者を排水処理技術の検討に集中的に投入し、1976年には約7億円をかけて排水処理センターを完成させました。この間、年間売上げの実に3分の1を環境対策の設備に投資。こういった環境対策への取り組みが、後に廃棄物処理会社(現・日本エコロジー(株))を誕生させるきっかけにもなったのです。



これからは企業自らが地球環境に与える負荷を軽減するために、環境対策の目標を定め、実行・管理するシステムを構築する必要があります。その基準となるのが“環境ISO”と呼ばれる国際規格ISO―14001。ダイトーケミックスでは、本社、技術開発センター、静岡工場、福井工場で認証取得し、活動しています。



地域社会との共存をモットーとするダイトーケミックスでは、市街地に位置する大阪事業所において、毎月1回周辺住民を訪問するモニター制度を実施しています。モニターは地域の学校の先生や自治会役員など6名の方々に依頼し、臭気や騒音等についての状況など、さまざまな意見を聞かせていただいています。このモニター制度は1970年台後半から続けられており、その間の貴重な意見が、私たちの環境対策にあらゆるカタチとなって反映されてきています。他にも、静岡工場では、地域の方々を工場に招き見学会を行なうなど、環境対策のために地域とのさまざまな交流活動も行っています。



化学薬品の合成には必ず廃液が生じます。ダイトーケミックスでは、省資源・リサイクルを積極的に行なっていますが、焼却処理が必要な廃液も生じます。それらについて私たちは、原則としてその焼却を外部に委託せず、静岡工場、福井工場にある焼却設備により、ダイオキシン対策に十分配慮した処理をしています。また、自前の焼却設備のない大阪事業所からは、福井県の承認を得て福井工場で焼却処理しています。これらのことは、私たちがつくりだしたものは、最後まで責任をもちたいというポリシーの表れに他なりません。